肩こり、首コリ60年

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肩こり、首コリ60年――伊東聖鎬氏の奇妙な治療

こんにちは、笹井 宏です。

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私と伊東聖鎬氏の出会いはまったくの偶然でした。
(伊東聖鎬  https://ja.wikipedia.org/wiki/伊東聖鎬)


会社のポストに1枚のチラシが入っていたのです。


伊東先生は、当時六本木で【医・美】という名前で治療院を開業しておられました。


名の通り、医療と美容の両方に対応するという意味です。

 

1、この先生、大丈夫?

2、独特なベッド

3、コリが戻らない

 

1、この先生、大丈夫?

 

 伊東先生の診察方法は独特でした。


スタッフの1人に片腕を水平に上げさせて、

肘の少し下あたりを先生が指先で触ります。


 それだけで、


「うん、どことどこが悪いですね」と、診断を下すのです。


 腕を下げます。それで、先ほどまでの情報がリセットされるようなのです。


 またスタッフは、片手を水平に伸ばします。


 同じように、先生は肘の下あたりの筋肉を指先で触ります。


 押すのではありません。まさに、触るのです。


 実はこの片手を上げるのは、患者である私自身でも、誰でもいいらしいのです。


 私は初めてで要領が分からないので、スタッフがやっただけのようでした。

 

 最初は『何をやってるの、この先生。大丈夫なのか』と、思いました。


 伊東先生は、『筋肉はあなたのすべてを知っている』、エンタプライズ社 ISBN 978-4782520154という本も出しておられます。(その他多数)

 

1989年にはビートたけしスーパージョッキーにも出演しておられます。

 

詳しくは、上記のウィキペディアのURLでご覧ください)

 

2、 独特なベッド

 

 ところが、治療は効きました。


 先生の治療院のベッドは、頭部、胸部、腹部、脚の部分に分かれています。それぞれが独立して動くのです。


 このようなベッドはカイロプラクティック医院では珍しくはありませんが、

 

伊東先生の使っておられるベッドは一工夫してありました。


 ベッドの両脇にはパチンコ玉のような金属が埋めてあり、そのでっぱりがベッドのフレームに入り込むようになっていました。


 ベッドに寝て、上から押すと、この部分はガタンと落ちます。


 落ちると助手の方がレバーで水平に戻します。


 ガタン、カチャ。ガタン、カチャと、連続した音が治療室に響きます。


 この構造は押す力を下に逃がすためか、それとも押す力を増幅させるためなのかよくわかりません。


 もちろん、伊東先生は確たる理論でやっておられて、

このベッドも「自分で作った」とおっしゃった時は、「なんて器用な人だろう」と、驚きました。

https://www.cw-system.jp/sitemap/

 

3、コリが戻らない

 

 先生は首から脚まで両手の親指で押していきます。


 横を向いては、首の横も押します。


 それも、患部によって押す角度が微妙に変化するのです。


 ガタンとベッドが落ちるたびに、コリがほぐれていくのを実感できました。

 

 相当力を込めて押して下さっていたのでしょう。

 

 先生は治療中に何回も汗を拭いておられました。


「笹井さんだからですよ。他の人にこんな力で押したら、痛くて飛び上がってしまいます。」と、おっしゃっていました。

 

 また、治療の途中で筋肉の専門書を取り出してきて、

 

「ふむふむ、この筋肉か……。」

 

とか独り言をブツブツとつぶやいては、また違う角度から押してくださいました。


 全身が終わる頃には、コリはすっかり取れていました。

 

 しかし、本当に驚いたのは数日経ってからでした。


 コリが戻らないのです。


 週に1度くらいの割合で、1月ほど通いました。


 しかし、その後は1月に1回ほどの間隔になりました。


 1月もどこの治療院にも通わずに過ごせたのは、初めての経験でした。