こんにちは、笹井 宏です。
どんなことでも、自分の行動を正当化する人たちがいます。
もしそれが悪い結果を招いたとしても、それは自分の責任ではなく、自分以外の誰かが悪いのです。
1、出かけてきたのは、店が開いているから
2、依存症という病気
3、よくないことが起きるのは、すべて他人の所為
1、出かけてきたのは、店が開いているから
外出自粛要請が出てからのことです。
テレビのニュース番組を見ていました。
そこには、ガランとした浅草寺の仲見世が映し出されていました。
ほとんどの店はシャッターを下ろしていましたが、チラホラと開いている店もありました。
観光客もほとんどいませんでしたが、歩いている1人に、アナウンサーがインタビューを試みました。
「俺たちも、店が全部閉まっていたら来ない。開いている店があるから来るんだ」
と、インタビューを受けた若い男性は言っていました。
出かけてきたのは、まるで、開いている店側に責任があるような言い方でした。
私は、思わずツッコミを入れたくなりました。
『他人の所為にするな!あんたは、自分の意思で出かけることを決め、自分の足で歩いて来たんだろう。』
それから数日して、パチンコ店の前でインタビューしている男性がテレビ画面に映し出されていました。
答えた男性も、
「そりゃ、店が閉まっていれば俺も来ないよ。開いているから、つい来ちまうんだよ」
と、言っていました。
仲見世でインタビューに答えていた男性と同じです。
【この場所に来たのは自分の責任ではない。開いている店が悪いのだ。それに誘われて来るのは当前だ。】
どこで、そんな論理が成り立つのでしょう。
2、 依存症という病気
また、パチンコには店が開いているから来るという以外にも、深い論理があるようです。
ギャンブル依存症です。
その人たちは、居住の県でパチンコ店が営業自粛すると、他府県まで出かけて行くそうです。
先日、大阪で営業を自粛しないパチンコ店の実名を公表しました。
すると、翌日には開店前から続々と車が到着して、入り口には長い行列ができたようです。
店名を公表したから、「あそこは開いている!」と、よけい人が押し寄せたのではないかとの意見も出たそうです。
依存症というからには、病気です。
病気ですから、専門家が付いて適切に治療すれば治るといわれています。
ところが、現実にはそううまくはいかないようです。
大麻やコカイン等は、法で禁止されているのは誰でも知っています。
もし、使用すれば、あるいは所持しているだけで、厳罰を受けることも知っています。
けれども現実は、服役して出所してきたら、また繰り返す人が後を絶ちません。
3、よくないことが起きるのは、すべて他人の所為
今回の外出自粛要請では、出歩いても警察に検挙されることはありません。
出歩く人には様々な事情もあるでしょう。
① 家にこもっていると、イライラしてくる。
② 子供も学校に行けないのでストレスが募り、当たり散らして、つい喧嘩になってしまう。
③ 場合によっては、パートナーに暴力を振るわれる。
しかし、私がテレビで見た限りでは、そんな深刻な状況ではないようです。
もしそんな深刻な状況に陥っているのなら、行政の方でしかるべき相談所を設けていることは分かっているはずですから。
家にじっとしていると、身体にカビが生えてくる。という人や、禁止されていてもパチンコに行く人の共通点は、【自分が悪い】【自分は依存症という病気なのだ】という自覚がまったくないことです。
① そしてもし発症したら、愛する人たちを、自分が殺すことになるかもしれない。
② すでにパンクしている医療機関に、より負担をかけることになる。
③ 生活も破綻してしまう。
などということは、露ほどにも考えない人たちなのだと思います。
「自分は大丈夫!」
と何の根拠もなく言う人たちがいます。
そして、もしそんな人が発症したら、やはり言うのでしょう。
「〇〇が悪いからだ。だから、俺はこんな苦しい目に合うんだ」