こんにちは、笹井 宏です。
コロナウィルスが全世界でしょうけつを極めている今、収束後の世界を考えることは時期尚早かも知れません。
今、世界の多くの都市はロックダウンされ、何千万人という人が不自由な生活を余儀なくされています。
日本でも毎日発症者数が増え続け、せっかくのゴールデンウイークも、家に閉じこもっていなくてはなりません。
旅行会社やホテル、旅館業の方、土産物店や飲食店関係の人たちは、多大なる経済的打撃を被っておられます。
いや、経済的打撃なんて言葉では表せないほど、今日にも明日にも資金繰りが行き詰まる方々もおられるでしょう。
1、 政府の対応の遅れを責めるのは、後出しジャンケンと同じ
2、 人類の歴史は、感染症との闘いの歴史
3、 コロナ収束後の世界
1、政府の対応の遅れを責めるのは、後出しジャンケンと同じ
日本でこれほどコロナウィルスが蔓延したのは、明らかに中国との往来を禁止する等の対応が遅かったのが原因です。
もし、台湾のように1月早く中国、韓国との往来を断ち切っていたら、世界で最もコロナウィルス対策に成功した国になっていたかもしれません。
著名な評論家の中にも、政府の対応の遅れを責める発言をする人がいます。
でも、それは後出しジャンケンです。
中国に対する莫大な投資。13億の市場規模。様々な条件を考慮して、政府が入出国禁止を決定することに逡巡したのは当然のことです。
政府にとっては、難しい判断だったと思います。
しかし、最終的には経済性よりも、国民の命が優先したことは当然の成り行きでした。
その点、台湾はうまくやったと思います。
台湾当局は日本よりほぼ1カ月先行して、マスク転売禁止や入国制限、開校延期などさまざまな対策を打ち出してきました。
また、中国・韓国からの入国制限の強化、全国の学校への休校要請などの数々の強力な防疫対策を実施しました。
蔡英文総統の政治手腕には、敬服してしまいます。
台湾が矢継ぎ早にコロナ対策を打ち出していた頃、日本の野党は、【桜を見る会】で安倍政権を責めることに情熱を燃やしていただけでした。
もちろん、責任は野党にばかりあるのではありません。政府もコロナウィルスを甘く見ていたのです。
2、人類の歴史は、天然痘、コレラ、ペスト等、感染症との闘いの歴史。
①ペスト
ペストは古来数回の世界的大流行が記録されており、14世紀に起きた大流行では、当時の世界人口4億5000万人の22%にあたる1億人が死亡したと推計されている[4]。
ヨーロッパでは、1348年から1420年にかけて断続的に流行し[5]。ヨーロッパで猛威をふるったペストは、放置すると肺炎などの合併症によりほぼ全員が死亡し、たとえ治療を試みたとしても、当時の未熟な医療技術では十分な効果は得られず、致命率は30%から60%に及んだ[5]。
イングランドやイタリアでは人口の8割が死亡し、全滅した街や村もあった。(ウィキペディアから抜粋。太字が色字は私が付けたしたものです)
ペスト発症の原因は長年不明でした。
それが病原菌が原因だと突き止めたのは、今度発行される新千円札に登場する【日本細菌学の父】と呼ばれる北里柴三郎です。
② コレラ
日本で初めてコレラが発生したのは、最初の世界的大流行が日本に及んだ1822年(文政5年)のことである。
感染ルートは朝鮮半島あるいは琉球からと考えられているが、その経路は明らかでない。
九州から始まって東海道に及んだものの、箱根を越えて江戸に達することはなかった。
2回目の世界的流行時には波及を免れたが、3回目は再び日本に達し、1858年(安政5年)から3年にわたり大流行となった。(ウィキペディアより抜粋)
現在のコロナウィルスは、ワクチンが開発され、騒動は遠からず収まるでしょう。
しかし、コロナウィルスが完全に世界から消えてなくなるというのは考えにくいです。
③天然痘
③天然痘は、エドワード・ジェンナーが1796年5月14日。8歳の子供に牛痘を処置してから、1977年に発症した患者を最後に地球上から消え失せました。
そして、WHOが天然痘の収束を宣言したのは、1980年5月8日のことでした。
その間、人類は実に184年もの長きにわたって天然痘と闘っていたのです。
3、コロナ収束後の世界
コロナウィルスは消滅しないものの、取りあえずは現在の惨状は収束すると思います。
その後の世界はどうなっているのでしょう。
ビジネスの形態も随分と変わるでしょう。
グローバリゼーションは、終焉を迎えているかもしれません。
日本、アメリカ、その他のヨーロッパの一部の国では、【必要なものは自分たちで作る】と、すでに製造業の国内回帰を呼び掛けています。
数年後には、【中国は世界の工場と呼ばれた】と、過去形で表現されているかもしれません。
中国が掲げる現在のシルクロード【一帯一路】も破綻するかもしれません。
けれども、中国はしぶとい国です。現在の中国は、かつての中国ではありません。
先端技術もあります。お金もあります。何より、豊富な労働力があります。
世界最初のコロナウィルス発症国でありながら、マスクや防護服をあちこちの国に提供し、イタリアなどは軍隊の医師団まで送り込んでいます。
俗にいうマッチポンプです。分かっていながらも、中国の資力に頼る国は少なくないでしょう。
ヨーロッパで自分が風呂に入ったらバスタブをきれいに洗い、お湯を抜くという習慣は、梅毒の蔓延が原因だという説もあります。
ヨーロッパ人も、昔はお風呂に大勢の人が一緒に入っていました。
古代ローマのカラカラ浴場跡などは、その事実を語っています。
コロナ収束後は、欧米諸国でも握手やハグをする習慣が減少し、もしかしたら、お辞儀をするようになるかもしれませんね。