肩こり、首コリ60年

日々の出来事や感じたことを書いていきたいと思います。

中国人のメンツ

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こんにちは、笹井 宏です。

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中国はメンツの国といわれます。

 

日本でも、『顔が立つ』『面目を施した』などという言葉がありますが、中国のそれは、私たちが考えるメンツとは段が違うように思います。


日本でも、昔は面目が立たないといって切腹した侍もいたそうですが、現在は『自分らしく』が主流になり、メンツの為に死ぬなどということはなくなりました。(…と、思います)

 

1、 中国人が考えるメンツ
2、 コロナウィルス発症の発表が遅れたのもメンツのため
3、 一帯一路もメンツ
4、 中国にとっての本当のメンツ


1、中国人が考えるメンツ

 

中国では、現在でもメンツは命よりも大切なものです。


結婚するためには、男は家を所有していなければなりません。


また、高学歴で、仕事も誰もが知っている大企業や、医者などの尊敬される職業に就いている人は鼻が高いのです。

 

いい会社に入るためにはいい大学に入らなければならない。
その結果、子供の頃から熾烈な競争社会を生き抜かなければなりません。

 

【鶏口となるも牛後となるなかれ】は中国のことわざです。


集団についていくその他大勢ではなく、先頭に立って集団を率いるべきという意味で、出典は『史記』にある蘇秦列伝です。

 

だから、中国では起業が盛んな国でもあるのです。

 

2、コロナウィルス発症の発表が遅れたのもメンツの為

 

今は少なくなりましたが、爆買という言葉を残したほど、中国人の買いがはすさまじい時期がありました。


それは日本だけではなく、フランス、イタリアなどヨーロッパの有名ブランド店でも同じでした。


それも、中国人の面子です。


国に帰ってどこそこの店で買ったと、自分の財力を誇るため、また、友人、親戚に土産物を渡すため数が必要だったのです。

 

面子の保持が中国国内で済んでいる間は『どうぞ、ご勝手に』ですが、
世界中に影響を及ぼす事態となれば、そうは言っておれません。

 

武漢で発生したコロナウィルスはパンデミックを引き起こし、なおも発症者は増え続けています。


世界中で750万人が感染して42万人もの犠牲者を出している(6月12日現在)コロナウィルスが発生したのは、武漢で間違いないでしょう。

 

社会主義民主主義よりいかにすぐれているかを証明したい。

 

そのためには、コロナウィルスを世界に先駆けて収束させることは中国にとって至上命題でした。

 

習近平国家主席武漢を訪問すれば、たちどころに新規感染者は発生しなくなりました。


ロックダウンは解除され、人々はドッと観光地に繰り出した写真がマスコミに発表されました。


習近平国家主席の面目躍如というところです。

 

コロナウィルス発症者が中国で初めて確認されたとき、武漢の医師は「新型ウィルスの可能性あり」と、注意を喚起しました。


しかし、この医師の意見は握りつぶされ、当人もやがてそのウィルスで命を落とすことになりました。


新型コロナウイルスパンデミックを起こしたのは、中国の発表が遅れたのが大きな一因です。


これも、中国のメンツを保つためでした。

 

自国で発生したウィルスが世界中の人を苦しめ、死に追いやっているのは確かなのですから、中国は国家威信をかけてそれなりの措置を取らなければなりません。

 

オーストラリアのモリソン首相が、「新型コロナウィルスの発生源を調査すべし」と発言したのは、当然のことでした。


その言葉に『メンツをつぶされた』と激怒した中国政府は、オーストラリアから輸入される大麦に80%の関税を掛け、牛肉の輸入を制限しました。


その一方で、被害者の多いスペイン、イタリアや、ヨーロッパで反中国国家であったチェコにまでマスク外交で懐柔しようとしています。

 

また、コロナ騒ぎのどさくさに紛れて、日本の排他的経済水域を侵して、揺さぶりをかけています。

 

3、一帯一路もメンツ

 

中国共産党の一帯一路政策もメンツの為です。


往年のシルクロードを彷彿させるように、陸路、海路両方からヨーロッパ、アフリカ諸国にまで手を伸ばしています。


そして、その途上にある国にその国の経済力では到底返済不可能な額のお金を貸し付け、領土をもぎ取っていきます。


かつてのヨーロッパ諸国の植民地政策の逆バージョンです。

 

その昔、チンギス・ハーン蒙古帝国をヨーロッパにまで拡大した再現をと、夢見てのことでしょうか。

 

4、中国にとってのほんとうのメンツ

 

もし中国が本当の意味でのメンツを大切にするのなら、何京円かかろうとも、亡くなった方に冥福を捧げ、リセッションに陥った世界経済を少しでも手助けをする行為を取るべきであろうと思います。


 今この瞬間にも、何百万人という方々がコロナで苦しんでいるのです。


この時期に、自国の利益のみを考えるべきではないでしょう。

 

そうすることによって世界中の人々が中国を尊敬し、親しみを感じ【さすが中国!】と、称賛するようになるでしょう。


その時こそ、中国にとって本当のメンツが立つときだと私は考えます。